きっかけ
私がこのブログを立ち上げたきっかけは、娘の成長の記録と、
主に療育についての記録を通して、他の同じような発達障害児の
方のなんらかの参考になれば幸いかと、そういう思いからでした。
実際、私自身も他のさまざまな発達障害児の親御さんのHPやブログ
を見て励まされ、貴重な情報を得る事が出来ました。
また、そういった情報がどれほど貴重でありがたいものか日々痛感する事も
多いのです。
一概に発達障害、自閉症スペクトラムといっても、お子さんによって
さまざまな違いがあって、この部分は家の子にもあてはまるけど、この部分は
当てはまらないなぁと感じる事も多く、
出来るだけいろんな情報があったほうがいいのかなぁと漠然と思ったからです。
自閉症児との生活は、時に養育者にとって辛くてどうしていいかわからない
状況に追い込まれる事が多々あると思います。
現在momoが3年待ちで予約中のあいち小児保健医療総合センター
のHPに、全国の虐待を受けた障害児の受け入れで病棟のベットがうまっている
という事が書いてありました。
不謹慎かもしれませんが、発達障害児を虐待する親の気持ちが私にはわかります。
ニュースでこういった障害児を虐待した母親を取り上げて面白おかしく報道している
事がありますが、虐待された側はもちろん、虐待した側だって酷い心の傷を負っている
はずです。
発達障害からくるコミュニケーションの不具合というのは想像を絶するくらい
心をおかしくし、親子関係をおかしくします。
心と心を上手くつなげようとしても繋がらない関係が続くと、絶対であるはずの
愛情でさえ、もろくも薄れ去っていくものなのです。
そして、世間の常識というものがまた母親を追い込みます。
自分は冷酷でおかしいんじゃないかという脅迫観念も手伝ってどんどん追い込まれて
悲劇はおきたんだろなぁと、そう思うわけです。
周りの人が手助けしてというけれども、実の親でさえ、一緒に暮らして同じ立場に
いないと、その時の発達障害児の親と子の置かれた状況は理解できないんじゃないかと
そう思うのです。
今もパニック状態のmomoを知らない私の父は、
「どこが自閉なんだ。どうみても普通の子供だ。」と言って信じようとしません。
事実、私もmomoのパニックが酷くて、手がつけられない時期は痛めつける虐待こそ
しませんでしたが、独り部屋に残して10分程家を空ける事がありました。
いわゆる育児放棄です。ただ、やはりなにかあってはいけないという理性も働きますから
家の前の公園のベンチにいて、鳴き声が聞こえようものなら飛んでいくんですが、
ようするに、追い込まれ視野が狭くなって、とにかく一旦逃げて冷静になりたい。
そんな気持ちになる事が何度もありました。
今は成長して、健常児のようにはいきませんが、コミニュケーションがちゃんととれるように
なり、そのように育児放棄に走ってしまう事もありませんが、今でもその時の事を思い出すと
辛かったりします。
今は「ママちゃんと戸締まりした?バッグのファスナー閉めないと、またお財布落とすよ」と
小姑のように母を諭すまでに成長してくれました。
3歳の時は悪魔でしたが4歳になったらいきなり天使になりました。
私に対して無頓着、人の気持ちや表情(顔)を見ないで宙を見ている状態から、人の顔を
覗き込んでかわいく笑ったり、大丈夫?と心配したりするように変化したのです。
彼女なりに一歩一歩階段を登っていっていたのです。
そして、気がついたら、私はmomoに愛してもらって、未熟で情けない親として
日々育ててもらっていたのです。
そうはいっても、まだまだ人間として母として未熟な私は、時に勝手に落ち込み
そうかと思えば少しの変化に天まで登るような気持ちになったりと、
momoを振り回し、いさめられ、反省し、泣き笑いながら不器用に日々過ごしています。
今はmomoの存在も、momoの自閉症という個性さえも愛おしく思えるようになりました。
ただ、健常児さえ生きにくい社会でハンデを持って生きていく厳しさを思うと不安です。
大人になった自閉症者の人達の話を聞いてどれほど今の社会に適応して生きていく事が、
大変かという事がわかったからです。
親が死んでも生きていけるだけの教育は
なにがなんでもやらなくてはいけない、そう思っています。
自閉を否定するのではなく、生きていく上で最低限必要と思われる部分は
多少きびしくとも、矯正しよう、療育しようと。。。。。
そして、一部地域の方を除いて、こういった発達障害児の療育は個人でやるしかなく
お金もかかります。
おそらくこの先、借金国の我が国では、こういった福祉は切り捨てられ、地域による
格差もより拡がり、切り捨てられる人々が多くなるんじゃないかと想像します。
お金がなくて、切り捨てられる子供が少しでも情報や助け合いで社会から落ちこぼれ
ないように。そういう思いもあります。
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