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2009年5月15日 (金)

ユニバーサル教育

eduの1月号の中に「かけ算ランド」という記事がありました。
習熟度別に3つのコース(現物操作、絵を描く、ひとつのお祭りの
場面の絵から問題を見つけて式を作るの3コース)に別けて
取り組み、3コース全てをクリアすると、先生お手製のポケモングッズを
ゲット出来るというもの。※画像参照(クリックすると大きくなります)。

Kekezann1

見るからに楽しそう!
現物操作から入るから、概念が希薄な子も繰り返し現物を操作すれば、
無理なく理解できそうだ。
取り出しをしなくとも、どの子も同じ教室で楽しく学べる。
どの子も達成感が味わえる。

教科書の絵はとてもわかりづらい。
ももは、かけ算を覚える前に串団子をいっぱい描かせたが、
かける数とかけられる数が曖昧なまま、九九の丸暗記と
問題をただ安易に機械的に解くように丸呑みしただけで
概念がしっかり入らずじまいだった。

わり算に入る前に、粘土で串団子をいっぱいつくり、
お店屋さんごっこをしてみた。
かけ算の式通りに団子をつくる→それをわり算に分解する。
を繰り返した。
団子以外でもままごとセットでもやってみた。
実は、このごっご遊びの前に、いきなり絵でわり算をしたが、
数字が大きくなったとたん、混乱してしまった。
概念を呑み込めていなくて、ただ数字を操作しているから
混乱するのだ。
何度も現物を操作しているうちに、かけ算とわり算のつながりが
少し呑み込めたようで、
「そうか!つながってるんだね!地球みたい!」とももは言ったのでした。
地球と同じなのか!?もも的コペルニクス風発見???と思いつつ、
お皿や串はかたまりをつくる為の道具で、それがそれが乗数
だんごやいちごのかたまりが被乗数。
かけ算はたくさんのものを簡単に数えられる方法。
わり算は、たくさんのものを簡単に分けられる方法なだけ。
主になるのは、だんごやいちご、串や皿は、それをまとめる為だけの道具。
それが、染み込んでいくのが見える。

これを現物、計算式を大きく書いた紙、また書ける紙、を用意し、
強調したい概念の部分を言葉掛けでも印象づけながら、繰り返す。
現物で問題をつくって、解くを繰り返す。
時に、好物のいちごやお菓子なんかをたくさんの数用意して、
真剣に解いて貰うのも、利益がもろに絡んでくるから真剣になれて
面白そうだ。

たぶん、出来の良い問題集をたくさん解くよりも、
ももには、この方法のほうが、負担にならず、深く理解できると
見ていて思った。

昨年、お友達になった成人当事者でもあり、数学者でもある方の
お話を聞くと、いかに学校の勉強(さん数)はわかりづらく教えているのかと
再発見する事が多い。理数系の学者の多くに「掛け算の暗唱が言えなかった」
人が多いというのもはじめて知った。
凡人脳の私には思いつかない発想がとても勉強になる。

ももは、今、わり算の単元をやっている。
教科書を見ると、わかりづらい絵と文章で仕組みを一度やったら、
いきなり大きな数のわり算になっている。
また、その下の文章題は、長さ(20㎝のテープを2㎝づつ分けたら何本に
分けられるか?)の問題は、㎝がついちゃう事でイメージしにくくなっちゃう子が
いるだろうなぁと、想像出来、
こんな風に丸暗記と機械的に解く方法を大急ぎで詰め込んでも
どうなんだろうか?と思ってしまった。

ただでさえ概念理解が希薄で、実生活で、算数の概念につながる体験も
さらに希薄になっている子供に、こういった教育をして
出来ないからLDとレッテルを貼る前に、子供達目線で
やり方を工夫する事で、LDのレッテルなんていらなくなる子供も
実は多いのではないかと思う。

ps 画像では、絵のパチリスコースは現物のおもちゃとは違うりんごの絵に
なってましたが、私なら、現物と同じものに揃えますね。
それのほうが、つながりが、よりわかりやすくなるだろうから。
もも達の中には、ものが、いちごからりんごに変わっただけで、
認識が薄くなる子もいるだろうし。

それにしても、この先生、この学校、素敵です~。

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コメント

そのとおり!!!って膝を打ってしまいました。
教科書のやり方はわかりにくすぎるし、展開が早すぎる。
一度にあれもこれもと突っ込むから、基礎が脆弱な子はたちまち路頭に迷うのです。

今の子ども達は、おはじきやじゅず玉で遊んだり、小銭を積み上げて数えるような経験もないし、大人数の兄弟でお菓子を均等に分けるような体験も日常にはないし、
花札だとかトランプだとか、同じ数ずつ配る遊びの体験も少ないです。

だからせめて1年生のうちに、たくさんの現物をつかって、増えたり減ったり、分けたり同じ数ずつ配ったり
という経験をたっぷりさせる。
その上で、それを理論として組み上げていくような、そんな算数になればずいぶん違うのではないのかと思います。


投稿: sei | 2009年5月16日 (土) 00時04分

コメントありがとうございます。
プロの方にそう言っていただけると、うれしいです。

画像アップしました。ピカチュウコース、パチリスコース、ギラティナコースって名前つけるだけでも、子供達は盛り上がると思うのですが、写真の子供達の表情もとても楽しそうで、授業がこんな風だとどの子も勉強好きになれそうで、いいなぁと思ってしまいました。

通常学級で、こんな風にさりげなく習熟度別に分けて授業を行うのが普通になって欲しいものですね。
保護者の立場からは、プライドの高い先生方にはなかなか言えないんです。
教えるのを楽しんでいて、小さなネタにも「面白い~!」って食いついて下さる通級の先生に記事のコピーを渡すのが精一杯。
先生方もお忙しくて大変だとは思いますし、校長の方針や指導要領などのしばりもあるのかもしれませんが、
大変だけど、工夫して教えて、子供達が楽しんで覚えてくれれば、教えてる先生もやりがいというか、教えるが何倍も楽しくなるんじゃないかなぁと思うのですが。

ほんとに今の子供は体験が少ないですから、勉強の出来るお子さんでも複雑な単位の文章題で、簡単な単位ミスをよくするらしいです。
感覚が鈍いもも達は、なおさら経験が必要なのかなぁと思います。

私も自分の頭の「注目させるスイッチ」をオンにして、言葉掛けするように気をつけながら、現物を使った基本の概念定着をしばらくやろうと考えています。
現物の威力は凄いです~。

投稿: momo はは | 2009年5月16日 (土) 11時49分

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