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2008年10月13日 (月)

NHKスペシャル 病の起源 第4集「読字障害~文字が生んだ病~」

http://cgi4.nhk.or.jp/hensei/program/p.cgi?area=001&date=2008-10-12&ch=21&eid=31954

http://www.nhk.or.jp/special/onair/081012.html#

昨日の夜、放送されていた番組です。
とても興味深い内容だったので、ここに残しておこうと思います。

現在、わかっているだけで、海外では10人に一人、
日本では、20人にひとりに、読み書き障碍があると言われているそうです。
他の本では、もっと多い割合と書かれていましたし、
本当はもっと多くいるのだろうと思います。

番組では、実在する何人かの読字障碍を持つ人を登場させ、
脳科学の面から、その謎を探っていました。
脳のどの部分がどんな風に動いて、脳のどの部分が動いていない為に
通常の学習では、覚えていけないのか?
また動いていない部分を無理に使わず、動く脳の部分を使って
覚える事でスムーズに文字を覚え書く事もできるということを
伝えていました。

この読字障碍の概念は、最近出来たものらしく、人類が言葉を得て、
それを文字化し、どんな風に、脳と文化が進化してきたか、そのルーツも
探っています。
人間の脳には、実は、文字を覚える為の専用の部位はなく、代用して
使っているにすぎないとの事です。文字文化が急速に発展したのが
産業革命以降で、本当に近代なので、脳が、その進化においついていない
のだそうです。

番組の進行役は、ご存知、鶴太郎さん。
私など、マッチでーす!のひょうきん族のイメージが強いのですが、
画家としての地位を確立した、芸術家でもあります。
このつるちゃんも、実は読字障碍があるらしく、小学校時代は、
スムーズに本も読めないし、勉強が嫌いだったそうです。
画家のピカソも読字障碍があったそうです。

思うに、PDD、LD、ADHDといった障碍を持つ人の多くは、
それぞれの障碍を重複してもっているが、診断名は、一番強く出ている
障碍名になるというだけで、同じだったりするのではないかと思うのですが、
まあ、発達障碍の偉人は、本当に多いという事なんですね。

実際、高校の時にロンドンに留学し、建築の道を目指す事に
なった青年も、読字障碍特有のものの見え方を逆に武器として、
建築の賞をたくさんとって、世界で高い評価を得ているようでした。

留学先で、君の障碍は、逆に君の宝なんだよというような意味の事を
言われて、すごく救われた気持ちになったし、
このままの自分でも大丈夫と思えて自信を持てた事が、今の自分に
つながっているというような事を言ってました。

そして、この青年は、今、日本の大阪医科大学のLDセンターという
ところで、五感を使った読字障碍の克服をやっている様子を伝えて
いました。

文字が絵に見える彼らは、逆に秀でた空間把握能力を持っており、
普通の人では見えないものが、頭の中で簡単に映像化できる力を
持っている事が多いです。

ももも、5歳の時の発達検査で、空間と図形の認知力は小学生の高学年
レベルと言われました。パズルや、タングラム、迷路が大好きで得意です。
つまり、右脳>左脳  動作性>言語性という事です。

そして、青年は、絵を描く事で、漢字を思い出していました。
もも も、今、絵と文字を合体させた方法を試しています。
ようするに、普通の文字を覚える経路は、目に見えた漢字を、まず、
音声に変換し、それをまた映像に置き換えるという順路なのそうですが、
文字を音声に変換できない、その部位が働かない人は、
文字をいきなり映像に置き換えて、そして、それを音声の部位につなぐ
みたいなやり方で覚えていけるという理屈らしいです。

実際に京大の福山教授や恐竜の研究をしているホーナー教授も
読字障碍がありますが、逆にその特性を十二分に生かして、
出来ないところは、コンピュータなどを使って、補っているようでした。

私の身近にも、読字障碍がある、ももと同じ障碍を持った天才がいます。
公教育の間は、はやり認めてもらえない、排除さえする教師に囲まれて
大変なご苦労もされたようですが、
たったひとりの、才能を認め、出来ないところを責めない人に出会った
事で、自分の得意な部分を伸ばせたそうです。

しかし、私は、能力のでこぼこを平坦化すると、高い能力の山が消えさって
しまうとはまだ信じていません。

建築家を目指す、有能な青年も、自分の特性に自信を持ちながら、なおかつ、
自分にあった方法で、読字障碍を克服する訓練を受けていました。


この番組の最後に、なんとか教授が、「読字障碍というけれども、彼らは
極めて優秀な高い能力をあわせもっており、障碍というよりも単に、覚え方が
違うだけなんだ。また、覚えるペースが人と少しだけ違うだけにすぎない。
障碍という風に自分は捉えていない。」と語っていたのが印象的でした。

また、アメリカのジェーミシースクールという読字障碍の子供向けの
学校での授業では、大きく身体を動かして、身体感覚と文字を連動
させて覚えるということをやってました。
また、しゅーっ[横線を引く音]とかそういった具体的に映像に直結した音も使って
勉強していました。

これは、ももがやっている方法と、同じですね。
日本語だと、たて、よこ、まる、しゅー、みたいな。。。。

アメリカには200近く、そういった読字障碍専門の学校があるそうですし、
イギリスなんかもそういった学校が多いとききます。

日本では、さまざまな研究者が、日本語にあった読字障碍の克服法を
それぞれ研究しており、それはまだ進化途中であるように思われます。

まだ、漢字はとにかく量をたくさん書いて覚えるという江戸時代の
ような方法を厳守している公教育の現場の先生方に是非、見ていただきたいです。
我々の子供は、決して、出来ないダメな子供ではありませんから。

お近くのNHKセンターで、過去の番組を観覧できますし、
また再放送もあるかと思います。

是非、見て欲しいと思います。


追記*タイトルにの起源 第4集「読字障害~文字が生んだ~」
とありますが、正確には病気ではありませんね。
先天的なものですから障碍ですが、番組の最後にもあったように、
これはただ学び方の違いであって、障碍というくくりにするのも
本当に、おかしな話なのかもしれませんね。

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