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2008年8月22日 (金)

借りた金は返すな!?

確か、こういうタイトルの映画ありましたよね?

自閉圏の当事者の方達の中には、とても鋭い感性を持った人が
多くいると私は、常々思っております。

ニキ・リンコさんは、障害者支援に関して、国に望むものは
何ですか?と聞かれ、
「景気を良くして下さい」と答えていらっしゃいましたし、

森口奈緒美さんは、
自分達の老後と、今後の日本について、非常にシビアで的確な
意見を述べられていました。

私が歴史に興味を持ったのは、社会人になってからですが、
明治以降の近代の歴史と、金融史を振り返ると、
こういった時代を皆よりも少し先読みできる感性が、
人生の明暗を分けるように思えてなりません。

日本人は、真面目です。
借りたお金は行き詰ったら踏み倒すのが当たり前のアメリカ人と違って、
ほとんどの人は、労働の対価としてお金をもらうのがまっとうだと
思っていますし、借りたお金はきちんと返すものだと思っています。

しかし、アメリカ中心の資本主義社会において、
真実は違うところにあるのです。

イソップ童話では、一生懸命働き続けたありさんは、冬を余裕でこえますが、
働かずに遊んでばかりいたきりぎりずは、飢えと寒さで死んでしまいます。
でも、資本主義経済では、働きありが、飢えと寒さで死に、
きりぎりすが生き残るかもしれません。

お金=紙幣というのは、信用のあるただの紙切れです。
信用という目にみえない、漠然とした価値をどう作り出し、操作するか
というところにポイントがあります。
お金の仕組みを知らないものは、お金に殺されるのが現代です。
そして、いつでも、お金は信用がなくなれば、紙くずになるという事を
忘れないでいたいと思います。

ある意味、真の金銭教育というのは、そういう仕組みについて知る
事だと思いますが、それは国と、国に既成する官僚にとって
都合の悪い事実なので、公教育では、全く逆の事を刷り込まれます。

今、日本は、バブル崩壊後の超低金利政策を長く続けた結果、
低金利の日本でお金を借りて、本国や、中国などで、お金をまわす
という円キャリートレードが世界中で流行しました。
しかも、リートなどという、実際の取引を何倍も水増しするような
仕組みがどんどんつくられて、不動産バブルもおきました。

今、日本でも不動産会社の倒産が相次いでいます。
また銀行の貸し渋り、貸しはがしが目につくようになってきました。

日本がどんどんお札を輪転機で刷って、世界中の金融機関や
ファンドに貸し付けたお金も焦げつきはじめています。
日本人と違って、借りたけど、返せなくなったお金は、返さない
が当たり前の欧米人に貸した巨額のお金は、返ってこない
確立が高いのかな?と思ったりします。

時代を経ても、人間の根本的な習性は変わりません。
また、どんなに、コンピュータを屈指しても、
人間の行動には、変えられない部分があります。

近代の歴史において、金融バブルがはじけ、恐慌がおこり、
最後は、それぞれの国がなりふり構わず自国の利益をとるために、
一方的で不公平な貿易規制が力によって行われ、
やがて、それが戦争へと発展していくという流れです。

太平洋戦争後の属国に成り下がった、骨抜きのわが国を想うと、
ため息さえ出ます。

リンコさんの願いとは逆の方向へいきそうな日本の国ですが、
そんな環境の中で、出来る事、備えておきたい事なんかを
常に頭の隅っこにおきつつ、子育てをしていきたいと思います。

あえてこういう話題は書かないようにしてきました。
考えすぎ、心配しすぎだと思う方もいるかもしれません。
情報を信じ込みすぎて、いないお化けを自らつくりだして
しまうような事は避けるべきですが、
平和ボケで、現実が見えてなくて、いざという時に
あわてふためかないように気持ちの準備をしておくのは
決して、無駄な事ではないように思えるので、
あえて、書いてみました。

しばらくしたら、消しますね。

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