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2008年3月15日 (土)

二人のおばあちゃん

ももの二人のおばあちゃん、お義母さんと私の実の母の話を
したいと思います。

ももは、おばあちゃん〔お義母さん〕似です。
そして、おばあちゃんが大好きです。
半年ほど前に、お義母さんは、ももと同じかもしれないと告白してくれました。

今回は、お義母さんの話をしたいと思います。

小さい頃、周囲が自分の事を理解してくれず、責め立てるので辛かった。
皆には聞こえない音が聞こえて怖くて、耳塞ぎをしたり、この世界で
生きているのが辛くて仕方なかったと、そう結婚当初話してくれた事が
ありました。
が、その時の私は、お義母さんが一体、何を言っているのか
さっぱりわからず、ただ奇異な話をたくさん聞いてしまった、、、と
思った記憶があります。

私は、このお義母さんと自分の母親の葬儀以降、長い間、絶縁状態に
ありました。
きっかけは、「気分が乗らないから、母の葬儀に出ない」と言われた事です。
先週、電車で遠出出来て、もっと近くの私の実家には来れないの?
お父さんの葬儀のとき、両親は、悪い足をひきずって、出かけて行ったのに?
なんだか悲しくて、くやしくて、感情が抑えられなくなってしまいました。
いくら俺流なお義母さんといえども、嫌とか嫌じゃないとかで決めるべきでない
事も存在します。
例え、気分が乗らないとしても、体調が悪いので、と濁して、電報や電話で
ひと言、不義理を断るなどするべきです。

まあ、下手なんでしょう。出来ないんでしょうと、今なら思える。

でも、その当時は、許せなかった。
自分が馬鹿にされるのは流せるが、自分の身内が馬鹿にされるのは
どうしても許せないし、腹も立つ。
以前から、年賀状は、もらっても出さない主義と言って、年賀状を出しても
返ってこないので、実家の父が、不審に思ってた時期もありました。
一事が万事そんな感じなので、自分のきょうだいからも絶縁され、孤立してます。
パパを除く他の子供達は、東京と大阪に、それぞれ義母を避けて暮らしてます。
我が家には義母の親戚から義母の事で何度も怒りの電話もかかってきていました。

根は正直で善人なんです。悪い人じゃない。
でも、いつもいつも、人への憎しみや恨みつらみで心がいっぱいに
なってる。それは、自分も苦しいし、周囲も苦しいだろう。
今となっては、持病も抱え、歳もとって、自分を変える努力を
するなどという気力も体力もないと思うので、
出来るだけ、心やすらかに過ごしてくださいと祈るばかりです。

それほど、追い詰められて、辛い想いをしてきたんでしょう。
だから、人を憎む事で、自分が壊れてしまわないように精一杯
自己防衛しているのかもしれない。

または、思い込みの激しさからくる、勘違いが、違う方向へ暴走
してしまって、よけい視野を狭くさせて、自分で自分を追い込んでいる。

義母の事を心配して、いろいろ助けてくれている人に対しても、してもらった
ことは棚に上げて、恨みつらみを言っていました。
全体を見渡して、総合判断が出来ずに、そのひと事だけを切り取ってしまう。
全て否定されたと思い込んでしまい、怒ったり、傷付いたりして、
ずっと引きずっているように私には見えました。

人間誰しも、聖人じゃありませんがら、時に感情に任せて、酷い事を
言ったりして、人を傷付けたりもします。
でも、その一部分だけを、強く記憶し、他を見ないのは、
自分も他人も不幸にします。

それも特性なんでしょうが、私は、ももには、おばあちゃんのそんなところは
例え産まれもっての特性だろうが、似てくれるな!
変えるべき、克服すべきだと思っています。
自分の感情を否定しろという事ではありません。
自分の感情を受け止めつつ、感情を切り離して事実を考えるという事、
即ち、客観性を持ちなさいという事です。

このお義母さん、突然、早朝4時に、我が家に来て、どんどん!とドアを
叩いて訪問するとか、突然、夜中に泊まりに来るとかありました。
パパしか、自分の気持ちを受け入れてくれるところがないので、
必然的にそうなってたんでしょう。
まあ、最初は、ひとしきり話して、お茶飲んだら、気持ちも少し晴れて
帰るので、よかった、よかったと思ってました。
ある時、その頻度がとても高くなって、夜中突然、泊まりに来たいと電話が
ありました。しかし、その日は、自分が熱があって体調も悪いし、
部屋も片付けてないので、ごめんなさいと断った。
そうしたら、パパが、俺の母親に来るな!というのか!と感情的に
怒り出した。丁度、お義父さんが突然、亡くなったばかりで、
お義母さんは超、不安定になり、パパは心配してお義母さんべったりになってた。
その辺から、なんだか、おかしくなっていきました。

パパは、トトロのお母さんが入院してて、めいとさつきが不安になるシーンで
泣いてた奴です。〔トトロで号泣する人、はじめて見たし、引いたっけ。。。〕
子供の頃、お義母のさんの眼の手術の為に、おばあちゃん家に長く
預けられていた時の不安な気持ちが重なって泣いてしまったと言ってました。

自分の母親を大事にするパパを私は尊敬します。
だけれども、著しく、自分達の生活がおかしくなってしまうのは困る。
バランスが必要なんですね。傾きすぎるのは、困る。
また、一緒にいる時間が長い人に、影響を受けやすいのもパパの特徴なのですが、
この時は、自分の世間一般では多数派と思われる意見と、パパとお義母さん達の
意見が激しく対立して、お義母さんの理不尽と思えるような意見が通り、その結果
私は、精神的にかなり参ってしまいました。

その当時、自分の母親も末期癌で入院してたり、パパの職業も不安定で
もものパニックや睡眠障害も出始め、いろんな大変が重なりまくってました。
そんな時、私達の貯金から、お義母さん家の電話代が引かれ続けて
いる事がわかって、
「お金がない時は、お義母さんを助ける。でも、知らない間に、電話代が
ずっと引き落としされてるのは、おかしい。筋道が違う。自分達も
質素に暮らしてる。返して欲しい。」とお願いしました。
結局、返してもらいましたが、まあ、どれほど罵倒された事か!

お義母さんの全てを否定してしまわないように言ったつもりでも、
0か10か、受け取り方が極端で、話し合いにならない。
とにかく少しでも否定する=敵!となる。

そんな嵐のような日々の中、いきなり、そして執拗に、電話がかかってきて、
怒鳴りちらされる事も続きました。
私も余裕はないは、いろんなものが積もり積もって頭に来てたので
電話で、怒鳴り返してた。

その時、幼いももがこう言った。
「おばあちゃんは悪い。でも、おばあちゃんは出来ないの。
おばあちゃんは弱いから。ママは強い。
おばあちゃんを怒らないであげて。許してあげて。」

私はハッとした。いつも何を言ってるか訳わからんような会話が
多いももが、なんという鋭い事を言うのだ!

ママだって、踏ん張りながら生きてる。
強くないから、強くなろうとしてるだけで、本当は弱い。
なのに、ももは、おばあちゃんの味方をするのか!という気持ちと
〔人間が小っせぇ~な、自分〕

でも、ももの言う事は確信をついている。
という想いがないまぜになって、座り込んでしまった。

ももが軽度の自閉症にみえると一歳の頃言ったのは
このお義母さんだった。
ももの障碍がわかる前、法事などの席で、親戚のおばさん達が
もものしつけをうるさく言う中で、
ももはこのままでいいの!と、いつもそのままのももを
受け入れてたのは、お義母さんだけだった。
たぶん、ももは、そんなお義母さんに救われていたんだろう。
自分をわかってくれる唯一の人として大切に思ってたんだろう。

「ごめんね。もも。
ママは、おばあちゃんと仲良くできないかもしれないけど、
ももはおばあちゃん、大事にしてあげてね。」
そう、私は、ももに謝った。

ももは、自分の事も愛してくれているのは、よくわかる。

ある意味、ママの言う事が自分の全てじゃなく、
自分の考えや想いで、物事を判断したももを誇りに思った。


それからしばらくは、お義母さんから電話があると、
私に受話器を貸してと言って、別の部屋に言って、おばあちゃんと
話をして切るようになった。
たぶん、ももなりに、喧嘩にならないように、間に入って
くれてたんだろうと思う。
受話器を置いた後は、「ママ、大好き」といって私を抱きしめて
私の気持ちも受け止めてくれた。

そんなへんてこな成熟した部分を持つ、ももに
私は、母親として、今も育ててもらっている。

フラッシュバックなど特性からくる混乱がどんなに辛いかわかる。
でも感情と、事実をあまりに混同してしまい、自ら深くて、小さな穴に
自分を陥れるのは、自分も周りも不幸にする。
怒れても、自分の感情を切り離して考えないといけない事はたくさんある。
自分と違う意見でも、ちゃんと聞いて、考える事によって、視野は広がる。
でも、感情的になって切り捨ててしまうと、狭い自分の価値観の中でしか
生きられず、成長できない。

人は、誰でも、いい面、悪い面、いろんな顔を持っていると思う。
ほんの一部分だけで、相手を決め付けてしまうと、誰とも信頼関係を
築いていけない。
嫌な上司だと思っていた人が、何年か仕事をするうちに、
その人のいろんな部分が見えてきて、お互いに受け入れられるようになり、
信頼関係ができると、仕事も上手くいったというようなケースは
いくらでもあるだろう。

自分を守る事でせいいっぱいだと、外に目を向ける力が阻害されて
しまうのは、定型の人間だって同じだ。

いろんな失敗をして、少しづつ、物事を冷静に多面的に見られるのが
大人なんだろうと思う。

物事には、いろんな側面がある。一見、間違いに見える事も、
別の視点からみると、間違いではない事なんていくらでもある。
人もしかり。

感情という自分の中の猛獣、虎に人格を食われてしまうな!守れ!

そう言いつつ、日々、自分も自分の感情と戦っていて、
負けて感情に走って、後悔しての、繰り返しである。


※いろいろあったが、お義母さんの事、憎んだりしてない。
そもそも、私は、怒りや憎しみを長く、抱え込むのが苦手なので、
適度に距離を保ちつつ、間にももを入れつつ、
仲良くやっています。

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コメント

書いてくれてありがとう。
読み終わってそういう気持になりました。

おばあちゃんの事もママの事も考えられるmomoちゃんが好き。
そして、それだけ嫌な想いをさせられても、momoちゃんをかばってくれていた義理のお母さんの言動をちゃんと覚えていて、ここにこうして書いてくれるフェアなmomo母さんが好き。

確定申告まだ終わっていないので、今日はPC覗くのよそうと思っていたのですが、寄らせていただいてよかったです。

投稿: sei | 2008年3月15日 (土) 20時13分

コメントありがとうございます。
seiさんにそう言っていただけると、うれしいです。

ももやお義母さんに教えてもらった事、気付かされた事は、私が人として母として生きていくのに、とても大切な事だったと思って感謝しています。

客観性だの、多面的に物事を考えるだのを情報処理に困難を抱えるももに、わかれというのは、乱暴で勝手な願いかもしれませんが、いつか理解してくれればいいなと思っています。

特性を踏まえつつ、ももらしさを大事にしながら、幸せに生きていってもらえるように、今は、基礎部分を、積み上げている段階ですがね。。。。
これがまた、課題が多すぎて、気の遠くなるような作業でもあります。

確定申告頑張って下さいね。
私は、パパの確定申告につきあわされて、徹夜かも、、。

投稿: momoはは | 2008年3月17日 (月) 03時23分

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