« お友達とのトラブル | トップページ | ウォーリーさん、ありがとう! »

2008年1月25日 (金)

見てわからないということ

とあるセミナーに出席してきた。
低、中、高学年ごとに分かれて、情報交換というか話をさせてもらった。
低学年は、おそらく、ももを除いて、他傷行為をするようなお子さんは
おらず、普通科在籍で、問題は、ももよりも多くても、
他傷行為がないということで、学校側から学級や学校を変わるように
指導されることもなく、
担任も、お友達も一丸となって、子供を支えてくれると、皆、口を揃えて
言っていた。
こうやってセミナーに出席して、他の親さんのお話をきく度に、
ひとくちに発達障害、自閉症といえども、ホント千差万別だと痛感する。
ひとり絶対音感の優れた天才タイプのお子さんがいて、
あまりにも秀でた部分が強いと、へこんだ部分もまた激しいのかなぁと
感じた。
それはそれで上手くその天才的な特性を守りつつ、苦手な部分も
克服していければ素敵だなぁと、そう思った。
幸い、恵まれた環境にあって、特別支援学校の先生なり、
外部の専門家が入って、構造化ができれば、すごく伸びてゆけるのでは
ないかと思えて、うらやましかった。

そうかと思えば、ももと違って、外では一切、他傷行為もトラブルもなく
優等生だけれども、家でたまったストレスを爆発させる為に、
家族崩壊の危機に瀕していると嘆くお母さんがいらした。
どうも、お父さんが、その子を切り捨てる事を言ったりしたりしていて、
同居の親も、その子と母親に対して冷たいらしい。
お父さんが息子を認められず、叱責し、追い詰めて困るというお家は
た~くさん見聞きしてきているのだが、
それがどんなに彼を追い詰め、人間不信にし、傷つけているのか
お父さんは一日も早く気づかないと、
お母さんや、他の家族にお父さんの間違った対応のつけがくるので
なんとか、そういった家族を支えるシステムもきちんと整備してほしいなぁ。
周りがみえなくなって、外ではじけてきちゃうももと違って、
ちゃんと社会を意識し、我慢できるというのは、ある意味能力的に
優れているのだろう。
ただ、優れているからこそ、周囲に誤解される度合いも強くなる。
理解されない苦しさ、親からもお前の人生はもうダメだからって言われたら
暴れてでもいなければ、心が壊れてしまうのだと思う。

この子達を生かすも殺すも全て環境しだい。
見てわかりやすい度合いが強ければ強いほど、他者の支援はうけやすいが、
見てわからない度合いが強ければ強いほど、誰にも気づいてもらえず、
後回しにされ、誤解されてしまうし、本人も他人の気持ちがある程度読める分、
苦しみも強くなる。

大丈夫だよ、安心していいよ。って誰かに言ってもらいたいんだよね。
なんだかその子の張り詰めた心を想像したら、心が痛くなった。

おそらく、環境に満足しているお母さん達は、自らもっと知ってもらおうと
動くこともないのだろう。
だが、理解されにくい子供を持った親としては、自分ひとりでも、
声をあげつづけ、理解をお願いしてゆかなくてはと、そう感じた。

ももは、割とストレスが表に出やすい分、気付けるが、内に秘めて、
溜め込むタイプで、一見優等生にも見える子供は、とても辛いと思う。

ももでさえ、できることが多いという事で、他のお子さんと比較して
問題がない、もっと大変な子供がいるからと、よく先生からも言われるが、
頑張れば、出来るので、ついつい自分の限界以上に頑張りすぎて
パンクしてしまう。いろんな感覚過敏や、その根本の不具合は、
自閉症児の問題点を広範囲にほぼ網羅しているのに。

ましてや、人前で自分を抑える事が出来てしまうし勉強も出来る子供は
気付いてさえももらえない、診断が下っていても。

種類が違うだけ、質が違うだけで、苦しみの数や度合いは、それぞれの
子供なりに大変で、支援は必要なのに、そこがどうしてもわかってもらえない。
わかろうとしてもらえる時は、おそらく、それが二次障害なり、パニックなりに
なって形として表面化した時に、その表面だけを見て、対応されるという
のだろう。

ある意味、見てわからない度合いの強い子供達の心の傷と、家族の状況は
とても深刻だとそう感じるケースが多い。
他のお母さん方は、きちんと支援も受けれていて、安定していて、取り立てて
深刻に悩む事はなさそうだったが、このアスペの子のお母さんは、お話しされている
途中に思わず、声がつまって震えていた。
いろんな事が出来て優秀だからこそ、親にさえ、子供自身がダメなのだと
誤解させるし、優秀な部分が強いから、どこが障碍なんだ、ただのわがままに
きまってるだろ!とお父さんもなかなか事実を受け入れられない。
お母さんが外部にどれだけ声をあげて、訴えても、問題がないと言われる辛さ。
主治医もお母さん次第と言うだけで、なにか具体的に対応してくれない。
そんな中で、受け止め切れない辛さを、兄弟や母親に向ける子供。
どんどん激しくなる暴力に耐えかねて、守るべき自分の子供でありながら、
心が離れていきそうになる、でも、それではいけないと思う心の葛藤の中で
一人で苦しむお母さん。

余計なお世話だけれども、専門家の手をかりましょうよ。
抱え込まずに、助けてもらえる専門家に理解を求めて助けてもらってね。
なにかあったら、力になれるかどうかわからないけれども、連絡してね。
と声掛けして、名刺を渡してきました。

周囲が子供をほんの少し理解して、受け入れてくれるだけで、子供は安心できる。
安心できると、障碍の部分も、なんとか持てる力で乗り越えようという
気持ちも生まれる。

とてもシンプルなことなのに、なかなかそれが上手くいかない。

|

« お友達とのトラブル | トップページ | ウォーリーさん、ありがとう! »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« お友達とのトラブル | トップページ | ウォーリーさん、ありがとう! »